MSBS自主開催ミュージアム04
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 テキスト部門 No.007
  Don't kiss me. by AG0279F / レイナ・クワイス

「くっはぁ・・・」
真っ赤な髪を振り乱しながらシシュカがシュミレーターの中から出てくる。
「また、やっちゃったぁ・・・」
また早々と撃墜されてしまい、まいったなぁ・・・と言う表情で頭を掻いていると少し離れた所から元気良く手を振りながら少女が駆け寄ってくる。

『おね〜さまぁ〜♪』
「あ、レナちゃん♪」
シシュカに声をかけてきたのはレナ・ラナフォード。
所属するリーグは違うがお互い気が合うのか、よく二人で居る。

「レナちゃんの方はどうだったの?」
『うにゃ、今回もれにゃ頑張ったよ♪』
「えらいえらい♪」
そう言いながらシシュカはレナの頭を優しく撫でてやる。
『うにゃぁ・・・』

余りの仲の良さに下世話な連中の間では良からぬ噂も立っていた。


「・・・ね、レナちゃん?」
『・・・うにゃぁ?』
「ね、ちょっと付いてきてくれる?」
そう言うとシシュカはレナの手を取り人影の無い所へ連れて行った。


『どうしたの?おね〜さま?』
上目遣いで訊ねてくるレナに艶っぽい目で見て
「・・・うふふ」
そう微かに笑うとぐいとレナを抱き寄せた。
『うにゃあ?』
「ホントにレナちゃんは可愛いんだから・・・。」
そう微笑むと不意を付いてレナにキスをしようと唇を近づけた。
『おねーさまダメっ!』
「・・・なんで?」
シシュカは心底不思議そうにそう聞いた。
レナは言いにくそうに
『だ・・・だってぇ・・・』
「ん?」
『・・・・・・』
「どうしたの?」
『・・・やっぱり知らない人に見られるかもしれないのは恥かしいよぅ・・・』
と、小さな声で言った。


シシュカは満面の笑みでレナを抱きしめ
「もうっ!ホントにレナちゃんは可愛いんだからぁ!」
『ふ・・・ふにゃぁ、おねぇさまぁ・・・』
レナは体を捩ると
『ダメだってばぁ・・・』
「はいはい・・・」
そう言ってシシュカはレナを離した。

『お・・・おねーさまに、その、キ・・・キスとかされるの嫌じゃにゃいけど・・・』
「ここじゃ嫌、なんでしょ?」
そう言ってシシュカはニコっと微笑むと
「じゃ、続きは私の部屋で・・・ね。」
と、言いレナの手を引き歩き始めた。
『にゃ、にゃぁ・・・おねぇさまぁ・・・』
「ん?うち来たく無い?」
小首を傾げレナにそう聞くと


『・・・行く』
小さいながらもはっきりとした声で答えた。
「ん、じゃぁ行きましょ♪」


そして二人は手を取り合い家路へと向った・・・

 詳細

【作品名】  Don't kiss me.

【作 者】 AG0279F / レイナ・クワイス

【サイズ】 230032 bytes

【コメント】
何か投稿しようと考えて、昔書いたSSを手直ししてみました。
やたらと短いのは仕様です(何)

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